アカギ 第1話 感想

さて、家の地方(埼玉)ではクラスターエッジの少し後に
始まったこのアニメだが、
純粋に言えば様々な面でこっちの方が面白かった……と言うと、
筆者の中でオリジナルアニメが原作つきに敗北する構図が
出来てしまう為、避けたい……とも思っていたが、この作品に限っては
あえて言おうと思う。(ごめんなさい、深夜でテンパってます)


このアニメの原作(福本作品全般か?)は、
まさにアニメーションの表現に変換するのに向いているのである。
原作の特徴と言える「……」がきれいさっぱり省略され、テンポの良さを生み出す。
それによって、一話の中にスピード感溢れる展開がてんこ盛りになるのだ。
勿論、原作の引き伸ばしまくりも、鬱蒼とした雰囲気や緊張感を出すという
効果を持っているが、ではアニメではその効果が失われているかと言うと、
そうではない。
アニメは麻雀はCGで表現し、また動画もあんまり使わず、
止め絵の書き込みで画面を演出している。
この書き込みが、福本顔を再現しつつさらに立体感まで加え(笑)、
顔の凸凹から来る陰影を強調することによって
顔の絵だけで原作の暗さや迫力を表現しているのである。
この様なやり方ならば、作画スタッフに殆ど日本人がいなくとも、
原画やコンテの段階での指示がすっと通るはずである。
かなりうまいやり方だと思う。


麻雀のCG表現も、ショボい(って、麻雀のCGにショボいも何もあったもんじゃないが)
事が逆にハード&クールな物語の冷たさを表現していて
素晴らしいのではないだろうか。


というわけで(立論になってないが)アカギは、
原作の良さを殺さずに、アニメーションの表現を吸収して
新たなる面白さを作り上げた、単なる「原作もの」で終わらない
アニメ作品となったと筆者は考える。