TIGER&BUNNY 第13話



まず、自分が2chとかその辺ばっかり見てるから偏見持ってるんだと思うんですけど
TIGER&BUNNYって神アニメで覇権だのそうでないのってうるさくないですか?
それに対して、自分の意見はこうです。


・この作品はそんな大したものじゃない。
・だからこそ良い。
・この程度の作品が覇権を取ったって良いじゃないか。


まず、作画からしてどう考えても大した予算で作られていないことが窺い知れます。
低予算という事は準備期間も多くは無いでしょう。
それによって、シナリオ面もじゅうぶんに練り込みができないという事があるかと思います。
批判してる人達も1話は評価する事が多いのですが、
自分は1話の段階から、
虎徹が役立たずどころか率先して人に迷惑をかける不快なキャラにしか見えなくて
(意図された演出なのかもしれませんが…)あまり気に入りませんでした。
でも3話がカッコ良かったので見直し、しかし6話や9話でまた駄目さを発揮したりして
他にも10話でよく言われるテンポの悪さとかその他諸々、
自分も、最初はあんま良い脚本じゃないなあ…と思っていました。


でも、12話あたりで考え直しました。


たまに凄く良いところがあるのに
それを覆すダメダメな部分もより多く存在し、総合的に見ればダメっぽい。
それは、鏑木虎徹というキャラクターそのものだと。


信者の人には彼を冴羽リョウコブラと並ぶ好人物として評価する方がいますが、
彼はそんな過大評価される程の人間ではないし、
寧ろそれは彼の良い所が見えていません。
鏑木虎徹は概ねダメなオッサンであり、だからこそオッサンの視聴者が共感するのです。
そして、普段は駄目だけど決める時はビシッと決める、
それはうだつの上がらない日常を過ごす自分でも、時にはヒーローになれるんだと
夢や希望を与えてくれる存在なんです。
冴羽リョウコブラは、完璧超人過ぎてそういう魅力を感じさせる事はできません。


アニメ全体でも、1話、3話、7話は概ね評判良いし、
特に7話はアクションにも気合が入っていたりとかなりの高クオリティを出している一方で
それ以外の話は作画が〜とか脚本の整合性が〜とかテンポが〜みたいな評価が
信者の人からもかなり指摘されます。
何というか、このアニメ自体が、鏑木虎徹そのものなんです。
クオリティの微妙さ、低予算小準備期間の中で
たまに超頑張ったところを見せる(一方で手を抜くところは手を抜く)というやり方が
主役のキャラクター性と見事にマッチしている様に自分は思えるのです。


これまで申し上げた通り、このアニメのクオリティは微妙だと思います。
しかし、だからこそ人気を獲得し、覇権アニメとなる可能性があると思うのです。
このアニメが本来狙った視聴者層は高年齢層だと言います。
そこの人達(自分も含まれてると思ってる)には、
このアニメのユルさは、お酒を片手にダラダラ見て日々の疲れを癒すのに丁度良いのでは無いでしょうか。


自分は前期の「まどマギ」はロクに、今期「あの花」は1話も見ていませんが、
どう考えても気合の入れようが違う事位は分かります。
作画だけではなく、準備期間もあるし脚本は勿論、演出や監督の人も鉄板揃いだし
そりゃシナリオも良いでしょう。
観てなくても覇権の風格は感じます。
でも、自分には何というか眩しすぎて、見てて疲れそうなので観る気がしません。
アニメって別にそんなに気合を入れて観なくても良いじゃないですか。
そういう自分に、今のところTIGER&BUNNYは丁度いい塩梅であると、この所気づいたんです。
そして投資しようと思いました。フィギュアも買いたいです。


今期、自分はこのアニメの他にニコニコの黄金バットにもはまってます。
ネットのアニメ視聴者の人達は、これやチャー研のグダグダっぷりは笑って観てるのに
何でTIGER&BUNNYで悪いシーンがあるとあんなに過剰に気にするんでしょうか?
TIGER&BUNNYだって鼻で笑ってツッコミながら観ても良いじゃないですか。
自分はそういう風に観た方が楽しいと思うんですけど。


「肩の力を抜いて観ることができ、癒される」がブルーレイの購買要求に繋がれば、
TIGER&BUNNYもじゅうぶん覇権になり得ると思います。
実際、多くの視聴者にとって
購買要求に繋がるかどうかは、自分には分かりませんが…


今回の話も、例えばジェイクがわざわざ能力二つ持ちを明かす下りは
都合が良すぎ(ていうか前回の伏線で十分多すぎで、無くても良いシーンと思いました)で
本スレでも突っ込まれていましたが、
そういう所があったからこそ、
今回も良かったなあ、と思えました。(小学生の感想)


何か、歯切れの悪い感じになったので
まとめると、
「ユルいものはユルいものとして受け止めよう。ユルいものだって、素晴らしい」
という事です。
万が一、読んで下さった方がいたら、長文すみませんでした。