はじめてのかきこみ

6月24日

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 私は今、陰陽大戦記というアニメにはまっている。


 正直、このアニメは非常に形容が難しい。
 どこが面白いか、面白いと思っている私でも上手く言えないのである。
 それならただの駄作で終わるのだが、どこが面白くないのか、どうダメなのかもやはり上手く言えないから始末が悪いのだ。


 なぜかと言うと、筆者がこの作品の評価をネットで見てみると、ある部分を、あるレビュアーは良いと言い、あるレビュアーは悪いと言い、各レビュアー間の評価の公約数的なものがほぼ一切存在しないように思えるのだ。
 それは、要するに好き嫌いの分かれる作品というだけではないのか。
 そうではないと思う。
 こうした意見の相違は、いわゆる「モエ」(萌燃両方)等の好みの問題のみならず、あるシーン、あるキャラクターの行動がプロット上において整合性を持つか否かというような、比較的客観性の高い作品論の領域まで及んでいるのである。


 普通、そういうレベルで相反する意見がある場合、議論によってその考察を昇華させて行くのがネット上の感想・考察サイトといったオタクのコミュニティとしては自然な流れである。少なくとも、エヴァはそうだったと記憶しているし、今ではデス種エウレカフタコイムシキングはネット上でひたすら異論がぶつかり合いまくっているように思える。
 だが陰陽大戦記ではその現象が全く存在しない。支持者は自分と反する批判意見に反論せず、批判者は自分と反する肯定意見に反論しない。


 なぜ陰陽ではそれが起こらないのか。
 この作品は現在の感想系サイトにおけるゾイドやVJの扱いのように、「地味な優等生」的作品だと言うのか。どう考えてもそれは無い。ある者は盲目的に絶賛し、ある者はよりによって絶賛されている部分をけなす、そんな作品であるはずだ。少なくともアニメ感想系ブログを見ているとそう思う。


 考えうる要因は様々である。考察系の感想をしているサンプルがそもそも比較的少なく、そういったサイトも他のアニメと合わせて論じているので、陰陽などというマイナーアニメで議論するくらいだったらエウレカムシキングの演出論、物語論について他者と議論をする方が優先されるから、といったところだろうか。


 この状況を、私は惜しいと考える。もどかしく思う。
 陰陽大戦記は、非常に楽しい議論のネタとなるはずのアニメだと思うのだ。
 これだけのネタアニメを、マイナーだからと言って放っておくのはもったいない。
 だから、様々な肯定意見、批判意見を探索し、それを反映させた言説を表明するサイトを作ろうと考えたのである。


 今やっているアニメの中で、私が1話たりとも見逃さずにいて、しっかりとした考察・批評をする資格があるのは陰陽大戦記のみ。
 少なくともこの作品がやっている間は、有意義な議論をするための様々な考察のネタを書いていこうと思う。
 この様々な相を持つアニメの正体が、少しでも暴かれる事を願って。